WAmazing株式会社加藤史子

WAmazing株式会社が手掛ける訪日外国人観光客向け無料SIMカード付観光情報・予約サービスについて教えてください。

WAmazingは、観光事業者や地域と海外からの訪日個人旅行客（Free Individual Traveler）向けにマッチング（送客）事業を行っています。

訪日旅行者向けのスマートフォン向けのアプリケーション「WAmazing」では、日本国内10,000軒以上の宿泊施設やスノーアクティビティーの検索や予約・購入が可能です。また利用者は事前に本サービスの無料会員登録をすることで、日本滞在中の15日間、500MBまでインターネット通信が出来るSIMカードを日本の20箇所の主要国際空港にて無料で受け取る事が出来ます。主に、中国・台湾・香港からの訪日旅行者向けにサービスを展開していますが、この秋（10月）より英語版を出し、グローバル対応していきます。

サービス開始から約1年半ですが、香港・台湾の方々を中心にアプリダウンロード数は約19万件となりました。

WAmazingという名前は、WAという日本の「和」とAmazing「驚くほど素晴らしい」という言葉を組み合わせた造語です。

旅行先としての日本に関心をもってくださる世界の方々が増えている今だからこそ、日本の隅々までの情報を旅行者に届け、また予約や決済がネット上で出来ることで実際に行けて楽しむことができるサービスを目指しています。

起業のきっかけを教えてください。

前職では観光産業による地域活性化に携わっていました。また、インターネットの新規事業を複数立ち上げました。訪日外国人旅行者が年々増えている日本、特に地方では今後、地域が生き残っていくために非常に有望な産業がインバウンド産業だと考えました。

しかし、1つの地域や事業者が地域情報を発信することや、世界を相手にマーケティングしていくことはとても大変なので、日本の地域や事業者と、日本を訪れる個人旅行者との間にWAmazingが介在することで、双方のマッチングをかなえる事業がしたいと考えました。

世界の国際旅客人口は増え続け、現在12億人程度ですが2030年には18億人になるといわれており、増加の大部分を占めるのがアジアです。

インバウンド旅行市場は、少子高齢化で衰退する地域が活性化する大きな機会になると思っています。

今後の展望を教えてください。

訪日外国人旅行者の日本での消費先の大きいものは、「宿泊、買い物、アクティビティ、飲食、交通」です。現在は、宿泊やアクティビティを中心にサービスを提供していますが、今後は需要の大きい買い物や飲食、交通領域においてもサービスを提供していきたいと考えています。

また、現在は国際空港にて無料のSIMカードを提供して「通信の不便・不満」を解消していますが、今後は例えば、災害時の避難情報など外国人が日本で有事の際に困ったり不安になったりしないような情報提供などもしていきたいと思います。