APT Women ACCELERATION PROGRAM IN TOKYO FOR WOMEN

受講生

株式会社キッズライン 経沢香保子

株式会社キッズライン経沢香保子

スマホで24時間呼べる安心安全シッター「キッズライン」の運営

キッズラインについて教えてください

これまで、日本でベビーシッターは、富裕層向けのサービスであり、すべてのご家庭には広がりませんでした。キッズラインの値段は、入会金、年会費ゼロです。利用した分だけの課金制で、1時間1000円~の価格でサポーター(シッター)は、自分の好きな時給で登録することができます。私たちはITを活用することで、マッチングのコストを最小限にし、業界一の安さと利便性のあるサービスにすることができました。
そして、安全性ですが、キッズラインに登録しているサポーターたちは、全員、弊社員との面接をへて現場でのOJTをしてからサポーターになります。さらに利用者は皆さん評価を書き込む仕組みになってます。そのため、良い感想や改善すべき点など共有し、弊社では常に、サポーターのサービスクオリティーをチェックしています。

キッズラインのサービスについて教えてください

  • キッズラインは、いわゆる「シェアリングエコノミー(注1)」による、ベビーシッターマッチングサービスでネットで即時予約できる、安心、安全、安価なサービスを目指しています。時給1000円からという、ベビーシッター業界半値以下である利用料金、即日24時間予約でき、ベビーシッター登録者(同社では、キッズサポーターと呼ぶ)の顔写真・保有資格、経歴、時給、登録スケジュールなどの情報に加え、利用者からの体験レビュー(利用後の感想)までも確認することができます。キッズサポーターの情報を提供することにより、母親や子供に合った条件でシッターを選ぶことを可能にしています。

なぜキッズラインのサービスを提供しているのですか

私は30代に3人の子どもを出産しながら、前職ではトレンダーズというマーケティングの会社を2012年当時女性社長最年少で上場させた経験を持っています。それができたのは、ベビーシッターさんがいたからです。そこで、2回目の起業では、キッズラインというベビーシッターマッチングサービスを開発しました。
フルタイムでは働けない保育士や看護師の方や、主婦の方などで、育児スキルがある方をシッターとして活動していただき、ワーキングマザーなどを繋ぐサービスを考えました。

ユーザーはどんな方が多いのでしょうか

働くママ、専業ママで育児に困っている人、女性活躍を目指す法人です。

今後の展望について教えてください

キッズラインは、今後さらに潜在保育士に活躍の場を提供したいと考えています。結局、日本の社会が育児に対して本気になれないのは、子どもに関わっている人が少ないからではないでしょうか? 私はキッズラインを通じて、育児の担い手を、サポーター(シッター)さんを増やしていくことによって、社会を変えていきたいです。これまで、日本には、潜在保育士(国家資格である保育士免許を持っているのに、保育士の仕事を継続できない)の問題がありました。実際に、保育園で働くと、勤務時間も早朝から夜間まで長く、土日も行事があり、職場や保護者との人間関係も複雑で大変なことが多いのです。なので、数年で退職してしまい、他の仕事でアルバイトをしている場合が多いのです。ですので、私たちは、潜在保育士の方がキッズラインにサポーターとして、登録に来ていただけるよう活動しています。キッズラインでしたら、好きな時間に好きな時給で働けますし、理想の育児を追求できると言って、皆さん喜んでくださっています。ですので、潜在保育士の方々には、キッズラインで復帰する流れがもっと広まると嬉しいです。また、最近、副業を認める企業も増えていますから、保育士の免許を持っている会社員の方が副業で、サポーターをするという方もいらっしゃいます。そういうさまざまな方々に関わっていただくことで、育児の担い手の方の広がりと、地位向上を目指したいです。例えば、キッズラインで月収70万円も稼ぐ人がいることは私たちの誇りであり、育児の担い手が稼げる社会にしたいなとも思っています。

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